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ケーブダイビングは、私たちを未知の漆黒の世界へ導きます。ケーブダイビングは、他のテクニカルダイビングでも使われる様々なテクニックや器材のほとんどすべてを必要とします。その点では、究極のダイビングといえるかも知れません。
日本ではあまり一般的ではないケーブダイビングですが、アメリカ・フロリダ州やメキシコでは盛んに行われています(このページの写真はフロリダ州レイクシティで撮影されたものです)。
トレーニングは、カバーン・ダイバー、イントロ・ケーブダイバー、アプレンティス・ケーブダイバー、フル・ケーブダイバーと順を追って行われます(指導団体により異なります)。フルケーブダイバーの資格を取得するには、約1週間のトレーニングが必要です。リールワークの練習やメインライトの故障、エア切れ、視界不良といった緊急事態の対処方法などたくさんのスキルをマスターしなければ、資格を取ることはできません。
通常のダイビングよりも携行するツール類も多く、器材も複雑になります。簡単に思われるリールでラインを張る作業も、流れのあるところで中性浮力を維持しながら着底せずに行うとなるとかなりの練習が必要です。一般的なダイビングで必要なスキルはすべてマスターしていないと、フルケーブダイバーの資格を取るのは無謀です。本当に生死がかかっていると思って下さい。
ケーブ内では、ダイバーは常に普通のダイビングよりも大きいストレスにさらされています。浮上のできない環境、暗闇、狭さによる圧迫感、変化の多い高低さ、迷路のように続く似たような地形などです。場所よっては透明度が悪かったり、流れが強い場合もあります。このような環境に慣れ、落ち着いて行動できるようにトレーニングを重ねます。このストレスは、想像よりも大きなもので実際に体験してみるまではわかりませんでしたが、体験してみるとケーブダイビングの危険性を実感します。
ケーブダイビングでは、浮力コントロールが非常に重要で常に中性浮力を維持し、水平のポジションで進みます。推進力を得るには、おもにフロッグキックを使用し、沈殿物をまきあげないようにしなければなりません。気をつけているつもりでも上下の狭いところでは、フィン先が水底についてしまったりします。シンプルですが一番むずかしいスキルと言えます。
また、水中では片手にメインライトを持ちながら、多くの作業を同時におこなうことが必要です。場合によっては、片手に水中ライトのヘッドを持ちつつリールを張りながら進み、途中でラインアローを取り出しラインに取り付ける、BCDの浮力調整をするといった感じです。いろいろな作業を確実にすばやく行わないといけません。
ケーブダイバーは、全ての器材(ツール類)のバックアップを携行します(マスクやナイフなど同じものをすべて最低2つずつ持っていくと思って下さい)。水中ライトは非常に明るく長時間使えるメインライトの他に、バックアップライトを最低2本持っていきます。水中で何かトラブルが起きたときにも浮上することはできませんし、場合によってはバディが近づけるスペースがないほど狭い場所にいることもあります。自分自身ですべてのトラブルを解決するということが基本なのです。
トラブルへの対処が生死を分けることもあります。そのために、器材は使い慣れた自分のものを使用し、ダイビング前にもツール類の位置や機能を再確認します。メンテナンスをしっかり行い、信頼のおけるものを使うことは言うまでもありません。テクニカルダイビング用の器材の開発は、おもにケーブダイバー達の手によって行われてきました。
ダイバーは、リールのラインまたは設置されているガイドラインを使い、出口の方向を知っておく必要があります。突然の視界不良やライトの故障などに対処するためです。細か いシルト(沈殿物)が巻き上がるとライトがあっても透視度が1m以下になることもあります。その場合にはラインをたどって出口を目指します。ラインにはラインアローと呼ばれる三角形のツールが取り付けられていて、その形からどちらが側が出口かわかるようになっています。
このように非常に厳しい条件の中で行われるケーブダイビングですが、その分、そのおもしろさは格別で一度体験すると病みつきです(ただし、すべての人にお勧めできるものではありません)。まさに男のスポーツ!(と言いたいところですが、海外には女性のケーブダイバーもたくさんいます。)
興味のある方は、ステップアップの一つとして、ケーブダイビングを目標にするのもいいかもしれません。
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